地下室づくりのはなし。
地下室づくりにまつわるいろんな事をお話しします。
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地下室を造ろうとお考えの方が事前に知りたい情報はいろいろありますね。建設会社選びでは技術的に信頼できるレベルかどうかということからはじまって、プランニングや内装デザインのクオリティ、建設後の保証内容などもしっかり押さえておきたいとても大切な項目です。とくにはじめての地下室づくりではその通例慣例などにいるまでわからないことばかりでしょう。そんな地下室づくりの疑問を少しでも解消できるよう、地下室にまつわるいろんなことをお話いたします。
地質をよく確認したうえでいよいよ着工です。
▲山留めのH型鋼を差し込む穴
▲外壁とのクリアランスなんと5cm。
地下室工事最初の仕事が山留め工事。
地盤が悪いと想定される場合はボーリング調査をし、地質をよく確認したうえでいよいよ着工です。施工の場合、本格的な山留め工事をし土が崩れ落ちるのを防いでから作業を開始します。
山留めのH型鋼を差し込む穴はこのような錐でぐりぐりと土に穴をあけます。 細かいようですがH型鋼の長さ分だけ穴を掘ってしまったら差し込むだけになり、杭打ちでなく「杭置き」になってしまいます。地中に打ち込む長さ分だけは残しておき、約500㎏ぐらいある錘を1~2mの高さから落下させて固い地盤に打ち込みます。
こちらの写真はある日の現場。 お隣ぎりぎりに山留めH型鋼の穴を掘りました。機械のアームがお隣の外壁に当たりそうでひやひや。職人さんは平気な顔をしてレバーを操作してますが、外壁にもし傷でも付けて怒られに行くのは自分なので私は気が気でない状態。保険屋さんの顔も浮かびます。 外壁とのクリアランスなんと5cm。何事も無く上出来です。(^^)
弊社では山留め工事はなるべく振動させないように注意を払いますが、固い地盤の場合どうしても近隣への振動が伝わり『家が揺れる』という苦情をいただきます。この作業で真っ先に確認する事は、お隣の窓ガラスの振動を見て揺れの具合を把握すること。建物の揺れは外からはわかりませんが、窓ガラスは正直でよく見るとブルブル揺れているのがわかります。
揺れるていれば、苦情が入る前にお隣の呼びリンを鳴らし『ごめんなさい。直ぐ終わります。』とお知らせ、お詫びします。このような細やかな対応で地域とのコミュニケーションを図らせていただいております。
地下水は沸いていないか?土質はどうか?
この際同時に私は職人さんに必ずやってもらうことがあります。それは深く掘って穴の中をのぞかせてもらうこと。なぜなら地下工事の天敵は、地下水と土質の良し悪しだからです。
天敵、地下水
中央に光っているのがその天敵、地下水です。地面から4メートルぐらい下にあり、時間が経つと1.5メートルぐらいまで上がってくることもありますがそれぐらいは想定内です。
こちらの写真はある日の現場。この日は、ドリルを抜いたら地面から40センチに天敵がいました。このレベルは想定外。水道管でも破損させたのか?いや違うな。私の調査不足なだけですから、多大な追加費用が掛りましたがもちろん工事は当初の取り決め金額でやりきりました。
地盤にあわせて柔軟な対応が必要。
ご想像の通り、地盤には掘削工事しやすいものとそうでないものとがあります。例えばこちらは関東ローム層。比較的良好な地盤です。毎回このような地盤とは限りませんが、一番安心できる地盤です。硬すぎず軟から過ぎず作業効率を考え近隣への影響もないと判断し一気に掘り下げました。
比較的良好な地盤、関東ローム層
柱状改良で地盤補強
でも残念ながら最後の最後にお湿り程度の地下水が出てきました。水中ポンプを設置しとりあえず排水します。水が出る、出ないは下でスコップをもって作業する作業員にとってはぬかるんで足を取られるので重要なこと。またヘドロを集めたりポンプの泥詰まりの処理をしたりとそれなりに作業が増えますし、ベテランと初心者ではかなりの差が出ます。
またこの水中ポンプは工事中ずっと運転しているので深夜の排水音が結構な騒音となり、『耳障りで眠れない』とのご指摘を受けることがまれにあります。その場合はシートを被せたり事前の説明で近隣トラブルが出ないよう配慮しています。
別な地層で礫層というものもあります。これは河沿いに分布されています。都内では府中、立川、小金井辺りの土地が、比較的浅い深さで出てきます。非常に硬い地層です。
急に色が変わり砂利が多くなります。 砂利は密度が荒いため水を通しやすいのできれいな水が滝のように流れ出てくることもあります。予想以上に大量に出てくると掘り下げるのは大変な作業となります。
もし地盤が緩く、補強工事が必要な場合は「柱状改良」と言われる工法で地盤補強をします。最近はあまり弊社の工事では見かけなくなりましたが、硬い層まで縦穴を掘り下からセメントを注入して土の中で柱の形にします。 柱の頭の部分の不純物(セメントと土が混ざったもの)を取り除く処理が必要で比較的工事費は安いですが、機械も大がかりで時間もかかりますがきるだけ安価に地盤補強したい場合はこの方法をお勧めします。>
余談ですが遠い未来に発掘されたらちょっとした遺跡になりますね。笑
重機を吊る
敷地が高い場合には、クレーンで重機を吊ります。約7トンの重量がありますので25トンのラフタークレーンでゆっくり吊り上げます。弊社の扱う機材では一番大きな重機でめったに使いません。
こんな大きな重機が住宅地に入ってくるとご近所さんがびっくりされることが多いいですね。また電線にも注意が必要です。作業時間は15分程度ですがとても神経を使います。
心地よい光をそそぐ地下室のオアシス ドライエリア
▲地上階のような雰囲気に…。
▲ドライエリアは、もう一つの避難経路
現代ではほとんどの地下室に設えるドライエリアは、採光以外にもメリットの多いアイテム。
地下室はおよそドライエリアのある部屋と無い部屋に別れ、全体の8割がドライエリアありの地下室になります。 ドライエリアとは地下室の窓から見える地下にある庭のようなもの。地下室という閉鎖的空間を解消し、地上のような雰囲気にするのが目的です。
地上にとれる部屋数以上に部屋を増やしたい場合、このような方法を取ることがあります。
またこのドライエリアがもう一つの避難経路となり災害時の安心にもつながります。この避難はしごを避難用タラップと呼びます。
ドライエリアは基本的に屋外なので光も風も雨も入ります。そのためピットを作ってポンプを設置し雨水が溜まったら排水する必要があります。ドライエリアの直上は、二階のバルコニー部分が張り出していることが多く、雨の吹き降りがそれほどありません。そのためポンプの稼働状況が極めて低くなり、ポンプ本体の故障や配管材の逆止弁が固着して機能しなくなる場合も見受けられます。またどうしても、落ち葉や土埃が溜まりやすいのでこまめなメンテナンスを心がけていただくと長期間快適にお使いいただけます。
一方、秘密基地的な地下室を造りたい人は、無窓、無採光地下室を選ばれます。 特に昼間でも電気を消せば真っ暗な空間は地上では絶対にできませんので無窓地下室でその願いを達成していただければと思います。
たまに防犯の面から侵入者の入り口になるのでは?と心配される方がいらっしゃいますが、侵入者はいくつも逃げる経路を確保してからそれを試みるそうなので地下室からという心配は少ないようです。
グレーチング敷
脱出口を造りタラップ
ドライエリアとポンプ
通常ドライエリアの上はフェンスで囲ってしまうか、グレーチングを敷いて上を歩けるようにします。その際は、60×60センチの脱出口を造りタラップを登って外に出ます。
タラップと脱出口はクサリでつながっており上からは開かないようになっています。 大きな荷物やピアノは、このグレーチングを外して搬出入します。
下の写真は14年前に引き渡したお客様の地下室のドライエリア。不具合が出たわけではありませんが、ドライエリアのポンプ交換の依頼を受けました。 メンテナンスなしでは、ポンプの寿命は10年ぐらいが限界です。1週間に1回位作動してくれればもう少し持つとは思いますが、1年に2~3回くらいしか作動していないケースもよくあり、その場合は不具合の発生が高くなります。
ドライエリアのポンプ交換
ポンプの制御を行うフロートスイッチ
14年経過している割には錆がそれほどでもなく、サンダーでケレンしてタールエポという真黒な塗料を塗ります。とにかく錆にめっぽう強いのが特徴です。原材料はコールタールだそうです。
そして赤いのが水中ポンプ2台で交代で自動運転します。1台が故障してももう1台が働きますので最悪の事態を防げるようにしています。
黄色いのがフロートスイッチ、これでポンプの制御を行います。水面に浮くとスイッチが入る仕組みになっており、上から満水、ON、OFFの信号を出します。
フロートスイッチの寿命は、個体差がありますが早い場合で5年ほどで信号を送らなくなるか、送りっぱなしになり誤作動起こします。水を入れて試運転を行い、グレーチングと防虫網を乗せたら完了です。
夏に向けてピット内部にボウフラがわきますが、銅の棒(電気のアース棒)または、10円玉でも数枚入れておけば防蚊効果大です。蚊でお悩みの方是非お試しください。
ときおり土の中から珍しいプレゼントをいただける…。
▲缶ビールのスチール缶
▲「缶切りがいらない」の文字
時を超えての出土物には、いろんなドラマを垣間見る
缶ビールのスチール缶…、見たことのない図柄で缶切り不要とある。
気になったので調べてみると1965年ごろから缶切り不要、その6年後の71年からアルミ缶になったとのことです。
私よりはるかに先に生まれて、その後誰の目にも止まらずにこの場所にじっといたのかと思うと健気に思えてちょっと愛着が湧いてきます。
地下にはそんな哀愁のドラマがあります。
この土地に何年も前から人の生活があり、意図的か無意識か誰かが廃棄か紛失し、今ここにある缶。誰かに必要とされて買われたのか、その後開けられることもなく忘れ去られたのか。
「おい、缶よ。お前は今何を考えている?」
薄い鉄なのに錆もせず50年もの間眠っていた缶。 それはまるで無意識に作られたタイムカプセル。 しばし手に取り、時間を忘れて空想に耽る。
そんな日もあればこんなこともある。
コンクリートの塊
最も困らせた古井戸
前の建物の杭
土の中は厄介な歴史の宝庫。
1.5m×2m×1mの大きなコンクリートの塊。とんでもない日程妨害だ。ただでさえ厳しいスケジュールで組んであるのに、これに遭ったせいで残土搬出の工程を止めるわけにいかない。ほかにも前の建物の杭が出てきたことも。このままでは箱状の地下室を入れることができません。
とりあえずほったらかし、お金をかけずにどのタイミングで効率よく撤去する方法を考える。
地下とは掘ってみないとわからない、厄介な歴史の宝庫でもある。
中でも最も私を困らせたのは、地中に埋まった井戸だった。 しかも水が満タンに溜まった状態で。
蓋の上に土が被さり、まるで子供のいたずらのように落とし穴の状態になって発見された古井戸。万が一、誰も気づかず上に重機が乗ってしまえばバランスを失い大事故にもつながっていた。それを想像しただけで寒気がした。
もし作業員が一人しかいない時にこの穴の中に落ちたら、溺れ死んだうえ行方不明に。このように工事現場は危険がいっぱいだ。
地下室の施工にほかの建築会社が消極的なのは、経験不足もさることながら、目に見えない注意してもしきれない要素がたくさんあること。それらが積り積もって、手抜きするつもりはないのに、大きなクレームや水漏れなどの事故に発展していくからだと思う。 どの段階で食い止められるか、やはり経験がものをいうと思います。
地鎮祭は工事着工前に業者とお客様をつなぎ、
人間関係を構築する大切な場。
▲家族皆様と工事関係者で執り行われる
心を込めて執り行いたい神様への挨拶
ご存知かと思いますが、建物を建てる際は地鎮祭を行います。
目的は土地を清めるためです。基本的にそこに住むご家族皆様と工事関係者が列席するものです。気持ちの問題ですので、ご自身で酒と塩を買って四方に撒いて簡単に終わらせる人もいますし、なにもしない人もいます。あくまでもお施主様の意向で執り行うもので、こうしなければならないという決め事はありません。
しかしお施主様と業者の初顔合わせの場になることもありますので、やっておいた方があとあとスムーズに事を運べるといえます。人間関係が着工前に構築されていると(お施主様いい人そうだから釘の一本でも多く打っとこうかな…)と思うのが人情ですからね。
余談ですがバブルの時代は地鎮祭と上棟式にしか顔を見せない建設会社の営業部長がご祝儀泥棒と言われ、遠方へ飛ばされていました。やはり何事も心のない対応は誰からも愛されませんね。
▲建築業者が松竹梅のお酒をお供え
▲神主さんから渡される鎮物
あまり知られない地鎮祭の流儀
その際に建築業者が松竹梅のお酒、一升瓶を一本か二本持参します。そのお酒はお施主様が持って帰ります。
私の場合、二礼二拍手での拍手は大きな音を立てすぎず、切れのある音で手を打つように心がけています。礼の仕方は頭だけぺこりとせず腰から曲げるというように気をつけます。式典の最後にお神酒で乾杯しますが、ほんの少し唇を濡らす程度で杯に残ったお神酒は、鍬入れされて砂山に撒き神様に捧げます。
また地鎮祭を執り行うと必ず預かってくるのが鎮物(しづめもの)です。神主さんは、お施主様に鎮物を渡しますが、すぐ施工業者に渡してください。施工業者は土をいじる業者に渡します。つまり私です。
鎮物は桐の箱に入っており中を開けることはしませんが、調べると鉄人像、鉄鏡、鉄長刀子、鉄小刀子、鉄矛、鉄盾、鉄玉の7種類が入っているそうです。人柱の意味合いがあるそうです。私はこの箱を掘削するまで会社の神棚にお供えをしています。通常、地下室の中心の位置に、神様は北側にいるので南側から穴を少し堀り土の中に埋め込みます。工事の安全とお施主様のご多幸をお祈りするためです。
▲終始厳かな雰囲気に包まれる地鎮祭
一生に一度の憧れの住まいのために
もし敷地内に井戸があり、つぶしてしまう場合は特別にお祓いをしてもらいます。以前お願いした神主さんが霊感のある神主さんだったので、動物霊がいるからお祓いしておいたということもありました。
雅楽をテープレコーダーで流す神主さんもおられ、ごつごつとした無機質な現場が瞬時に神社の境内のような厳かな雰囲気に変わります。神主さんの挨拶は、天気のいい日には「お日柄もよく」と始まり、雨が降ると「雨降って地固まる」と言うのがだいたいよくある挨拶です。どんな日でも縁起が良いようにお話を運ばれます。
地鎮祭の日取りの多くは大安、友引になります。午前10時、11時、午後1時頃から始まるものが多く、先勝なら午前、先負なら午後に開始します。
神主さんはたいてい建築会社が手配します。お施主様はだいたい3万円の玉ぐし料を神主に直接支払うのが一般的です。式典は20分から25分位で終わります。できれば氏神様の関係上、近所の神主さんがおすすめです。遠くても車で60分ぐらいが目安ですね。
以前は敷地の中央に四方を取り囲む笹を見かけると(おっ新築か?)と通りすがりに近所の人も心が弾みましたが、最近はそのような光景を見かけることも少なくなってきていますね。できれば羽振りの良い笹をご用意いただき、一生に一度の憧れの住まいづくりを実現していただければと思います。
全反射全吸音方式による原音に迫る音響
石井式リスニングルーム
▲迫力の高低音、全反射全吸音方式
どんな大きさの部屋にも対応できることが大きな特徴のこのリスニングルーム、
注文して来られるお客様はほとんどが音楽好きなオーナー様。
こちらは12年以上前に造ったわが社初めての石井式リスニングルームの地下室です。石井式の中でも比較的初期に造られたもので、部屋のシルエットが決定されてから音響設計するタイプで、石井式の中では少々天井高が低めですが良い音響特性になっています。
最初はみなさん自分の部屋でオーディオを楽しんでいらっしゃった方ばかりです。だんだん耳が肥えてくるといい音で聴きたくなるそうで、スピーカーやアンプの機材を変えれば音の聴こえ方が変わってくるとか。あれこれとメーカー機材を試し買いしてはご自身で音の違いを楽しんでいたそうです。他にも一本何万円もするコードを買ったり、電柱のトランスに近いと電圧が安定していい音がするという方、他にもアースは地中深くまで打ち込んでほしいという要望まで出す方も…。これでは機材メーカーの思うつぼ。
開発者の石井さん曰く、これらはすべて『おまじない』だとか。石井さんは松下電器でスピーカーを作っていた人物で、同じスピーカーをいろいろなオーディオ評論家の部屋に持ち運んで音を聴き比べた結果、良い音が出るか出ないかの大きな違いは部屋にある事に気が付いたとおっしゃっていました。
スピーカーから出る音が、生音のように聞こえる石井式リスニングルームでは、楽器の生音がいい音で聴こえない訳がありません。子供さんが学校の吹奏楽部で練習するより自宅のリスニングルームで練習する方が良い音で聴こえる、上達するのが早いと好評です。そのため、いままでに注文したオーナー様の中にはピアノなど楽器を弾く演奏スタジオとして利用している方もいらっしゃいます。
またこんなお客様もいらっしゃいます。
自分のよく聴く音楽CDを石井式リスニングルームに持ち込み、自分の部屋で聴いている音と比較してみると、同じ音源でも石井式リスニングルームではかなり良い音質であることに、すぐに気づきます。
これは普通の部屋はスピーカーの低音をうまく引き出せないためです。低音はどんどんと床に音が響き、床が柔らかいと壁に振動し、ぼこぼこした感じに聞こえたり、ひどい場合はスピーカーの振動がレコードの針を飛ばすこともあります。
低音の吸音はとても難しいのですがこれを調整するのが、床を硬く施工し壁、天井には反射面と吸音面を造り、反射面の裏側にも埋め込まれるロックウールという吸音材です。 石井式リスニングルームにはロックウールを壁と天井にがっちりと挟み込んでいます。
音響設計の専門業者でない限り設計士や施工店で、音響のことをわかっている人も少ないのが現状です。音響ソフトを使用して事前にシュミレーションを行うこともできるため、造る側も聴く側も安心して石井式にできます。
人生に一度の趣味のためのお部屋を造りたいオーナー様はぜひともわが社に安心してお任せいただければと思います。
音響通同志、心が通じて人生の友を得た方も
なかなかご自身と同じ音楽愛好家に人生の中で巡り会えることは少ないものですが、石井式リスニングルームを建設するにあたり、わが社を通じて人生の友を得た方もたくさんいらっしゃいます。それは建設前に実際に立てたお客様のところに下見に行ったお客様。
現在でもこの部屋でこのジャンルの音楽を聴くと、低音が良いだとか高音はこう聞えるなど議論を交す憩いの場になっています。
防水20年保証、保証期間の長さは高品質の証。
▲すべては地盤調査からはじまる
地盤が悪い場所での施工は困難を極める
私がお客様から地下室を造りたいとお電話をいただいて、最初に聞くことはその所在地です。どなたでも住所の何番地何号までの個人情報を教えたくないので町名までを質問することにしています。
もし町名に水を想像する単語がでてきたら要注意。特にさんずい辺の漢字や水に集まる鳥の名称や貝や蟹。そして今は使われていなくても古い登記簿に出ている名称なども参考になります。またニュータウンなどに見られる造語のような綺麗すぎる地名も新しくできた土地の可能性があり、もともと人が住んでいなかった可能性が高く地盤が悪いことが多いのです。
その場合は事前調査と、防水方法を充分に検討することをお勧めします。その点“鋼製パネル工法”による弊社の地下室は現場の状況によって防水方法や防水箇所を選択するのでなく、一定して高い防水性を有する工法によるものなので安心です。
とはいうものの一定量の確率で地下水がでたり地盤が悪い場所での施工の依頼があります。このような物件に当たると経験が浅い業者が施工するとかなり高い確率でトラブルを起こします。これは手を抜いたということではなく、また無知なのでもなく、単に経験不足なのです。
当然経験豊富な業者は見積もりも高く出して仮に請け負っても万全の対策費用を見ていますが、経験が少ない業者は予算割れの工事であったり、クレームの多かった工事となってしまいます。すなわち(地下室って大変だ。手を出さないほうが良いぞ。)という思考回路になるのです。
だから通常工務店やハウスメーカーは我々のような地下室専門業者に見積もりを依頼し、想定できるリスクをあらかじめ把握することに心がけます。
もちろん弊社でも、相当に地盤が悪いことが想定される場合は見積もり自体を行わないこともあります。
防水について
鋼製パネル単体の防水性は、外周の全周溶接を施して確保します。
外観はきれいに溶接されていても内部に空洞の欠陥が存在している可能性があるのでバキュームテスターという治具を使います。
溶接部に石鹸水をかけさらに減圧し、微細な欠陥部分は細かな泡が出てくるので発見できます。
欠陥部分は、削り取り再度溶接して再検査を行います。
パネルとパネルのジョイントはシールドトンネルで使用されているブチル系シール材を使用します。
地下鉄のトンネルに使用されているものとほぼ同等の素材です。
鋼製パネルの縦、横及び、対角精度が悪いとシール材の締まりが悪くなります。
製品精度は対角寸法で±1.5mm以内で制作されます。
現場で、5mmの厚みのシール材を2mmまで圧縮させて高い防水性を維持します。
この写真はシール製造工場を見学したときのものです。
原材料を練ったものがシート状に成型加工され出てきます。
工場であらかじめ全品検査を行うので地下室が水漏れを起こすことはありません。
保証も業界最長の20年保証を行っています。
鉄筋コンクリート造の地下室は現場の地下水の状況で、防水箇所を調整することがありますし、施工後水漏れが発見されると内側から止水することもよくあることです。
水漏れは、圧が掛かって表面に出てきます。止めても新たな場所に出てきたり、元の場所に戻ったり弱い部分に廻っていきます。
弊社の地下室は、地下水が出る出ないという現場の状況に関係なく同じ防水性能を保つのが特徴です。
弊社が扱った案件として、保証している20年の間での損傷は、庭先に地下室を造り夏場の太陽の熱で天井部分のシール材が劣化し天井付近から水漏れをおこしたことがありました。
▲他社施工で水漏れした地下室
この場合は、室内側から手直し補修を行います。現在はほぼ100%が、建物の内側から再施工で直すことが可能です。
通常水漏れは床下で起こる場合が多く、床を貼った後からでは発見しずらいのです。水が床上まで上がってくるまでに時間が掛かったり、周りの水位が高くなる梅雨時期や雨が降ったときだけ少量水漏れを起こす地下室もあります。
そんなケースの水漏れは、引き渡し後数年たってから症状が出ることになり、大変厄介です。地下室を造るときは、より防水性の高い工法とその技術を有する業者を選ぶことが大切です。
地震に対する強度について
そもそも地下室は地震が来ても水平方向に土があるので支えられ地上の建物より何倍も強い構造です。理由は土と一緒に揺れ、そもそも土に対して踏ん張ってるため。
地上の建物は、周りが空間だから水平力(横からの力)自分で踏ん張らないと地震には耐えられません。
ちなみに耐震等級3というランクで計算されどの地下室業者もほぼこの3で最高水準です。